PC-8801 親戚の家で初さわり |
今から十数年前、福岡の親戚の元へ帰省したとき、初めて88を目の当たりにした。
それが、私の88初体験だった。
そのときのブツは、
PC-8801(本体) TF-20(5インチ2D 2ドライブ) PC-8853N(モノクロディスプレイ) PC-6082(データレコーダ) PC-PR201(プリンタ) であった。
すべて、電電公社(現NTT西日本)に勤めていた、伯父からの供出品であった。……が、当時中学生だった自分には、本当に羨ましかった。
BASICを使ってみる
まず、従弟と一緒にしたことは、プログラム作り。
ベーマガを購読していて、プログラムが作りたくてしょうがなかったのだ。
しかし、当たり前といえば当たり前だが、当初は失敗の連続。
でも、しばらくの後には、ごく簡単なRPGなどを作ることが出来た。
でも、既にこの本体の限界を痛感していた。
グラフィック描画が、異様に遅いのだ。グラフィック画面の消去も、まるでステージの幕がゆっくりと下りてくるようで…… BASICの限界を、早くも痛感してしまう。
だが、当時の私達に機械語を扱えるスキルもあるわけもなく、BASICのみで、出来る限りの高速化を施すことになる。
このあたりは、ベーマガのプログラムを参考にしたのは、言うまでもない。
市販ゲームで遊ぶ
一番最初は、あの名作、『ザナドゥ』だ。
BEEP音のとぎれまくりBGMに、モノクロ(ディスプレイがモノクロだから)だったが、そんなことは関係ない!
面白い! ひたすらに面白かった!
ゲーム性に、演出など全然関係ない! ということを教えてくれた名作である。
また、多くのソフトも一緒にもらってきていて、昔のテープのソフトなど、あの独特のモニター音を聞きながら、のんびりとロードしたものだ。
10分くらいかけてロードして、エラーが出た日には……かなり悲しい気分になる。(笑)
カラーディスプレイ導入
長年使用されてきた、PC-8853Nが、ついにイカれてしまった。 表示画面が二重にぶれて、もはやしよう不能になってしまったのだ。
そこで、ようやくデジタルディスプレイを導入することになる。
型番は、PC-KD551K、デジタル8色タイプのディスプレイとしては、ベストセラー品である。
初めて見るカラー画面…… クッキリとした表示、8色ながら、その画面に美しさを感じた。
ちなみに、そのディスプレイは、PC-9801RX2にも継続使用されたことを、ここに付け加えておく。
終焉の時
親戚の家で、長年稼働していた初代88にも、ついに終焉の時は来る。
本体の寿命はまだまだだったのだが、ディスクドライブがほぼイカれてしまい、5インチが使用不能になってしまったのだ。
これはPC88にとっては万死に値する。
そして暫く、親戚宅から88は処分された。 ……ザナドゥシナリオ2のV1モード専用版も処分されただけに、非常に惜しかった…… 合掌
今となっては恐ろしく低スペックだったが、当時の自分には、遙かな夢を見せてくれたPC-8801。
もはや、遠い過去の記憶である。