基地通信隊

 


基地通信隊

駐屯地の通信業務を一手に引き受けるところ。
電話や無線など、ま、色々です。(守秘義務あるし…謎)

ここでは、そこでの電話交換の体験を、お伝えいたします。
駐屯地に電話を掛けると一発目に出てくる、あの 『はい、自衛隊です』 ってヤツです。

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1:電話交換

 とは言っても、私は通信職種の人間じゃありません。
 単に、電話交換要員の交代として、行くことになっただけです。

 やることは当然、電話の交換。(笑)
 内線同士は自動交換機がやってくれるので、もっぱら、局線との接続が主。
 あとは、内線からの発信。

 まずは、着信の話。

 局線からの着信を、内線に繋ぐのだが、外からの回線が複数あるので、同時にかかってくることもしばしば。
 また、内線もかなりの数があるので、それを憶えるのも大変だ。
 機械は、ちょっと古めのリレー式なので、グニャッと延びるコードをジャックに差し込んで接続する。
 これを複数やると、コードだらけで、どれがどれやら分かりにくくなって、たまに違うコードを引き抜くことも(汗

 まあ、機械のために、二十四時間空調が利いているので、駐屯地内では一番過ごしやすい場所だと思います。

 

2:電話色々

 電話と言えば、間違い電話。
 イタズラではなく、本当に間違った電話で、特に特徴的なのをご紹介。

 ちょっとおばあさんっぽい声でかかってきたのが最初。

『ハイ、自衛隊です』
『……すみません、間違えました』

 まあ、普通です。
 しかし、その直後、

『ハイ、自衛隊です』
『あ…、すみません、間違えました』

 うーん。
 で、その後、

『ハイ、自衛隊です』
『あ…、また、ですね……』

 三回も連続でかかってくると…… というわけで、

『どうしてでしょうねぇ。』
『あの、失礼ですが、何番へおかけですか?』
『08392−××−××××ですが……』

 ああ、なるほど……
 市外局番が昔の5桁にしてるのに、局番を二桁で掛けてるから、余計な番号がひとつ入って自衛隊にかかっていたらしい。

 間違ってもすぐ切る常識知らずが多い中、ちょっとホッとした電話でした。

 

 もうひとつご紹介。
 こっちはちょっと違う話

 頭の弱そうな女の子の声で……

『あのぉ……陸軍ですかぁ?』
『は?』

『………自衛隊ですが』
………………

ブチッ

 なんなんだ……これは(汗  というか、陸軍ってなに?(滝汗

 

3:慣れてくると

 リレー式の交換機は、慣れてくると音で動作がわかるようになる。

 あ、今受話器をあげた。相手が出た、電話を切った……

 そして、……………受話器あげか?

 そう、受話器上げ。
 これが長い時間続くと、警告のベルが交換機室に鳴る。

 かなりやかましいので、ちょっとドキドキしながら待ったりする。

 鳴ると、とりあえずどこが受話器をあげているか探す。
 これがちょっとコツというか、慣れてないと見つけづらい。

 だって、たくさんあるリレーの中から、ちょっと開いているリレーを探すのだから、当然なのだが……
 それだけに、すぐ見つかると気持ちが良い。(笑

 

 同時に電話がかかってきたときの対処。

 回線が複数あるので、そう言う場合もしばしばある。
 まあ、ひとつ繋ぎ終えるまで待たせても良いが、……3つ以上同時にかかると、それでは間に合わないので、まず出る。

 で、最初に取った方を、『はい、自衛隊です。少々お待ちください』と言って、待たせる。(笑

 そして、後の方をさっさと繋いでから、『お待たせしました。どちらへおつなぎですか?』

 などと言う。(ぉぃ

 

4:電報発信

 もうひとつ、良くある仕事に、電報の発信がある。
 あの、115で掛けるヤツです。

 初めて電報をうったぐらいのとき。

 0839−××−××××から、電報の発信をお願いします。
 中略
 お悔やみの7502でお願いします。(例
 毛筆書体はいかがですか?
………毛筆体?
 いえ、結構です。
 では、縦書きに致しましょうか?
………縦書き?
 い、いえ……普通の無地でお願いします。

 放っておくと、うるし電報とか押し花電報とか、色々勧められそうだったので、マニュアル通りに、無地を強調。(笑

 他の人(新人)が発信したとき、毛筆縦書きをやってしまったようで、倍近い金額だったらしい……

 恐るべし、NTT!(笑

 


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