ショートエピソード


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演習中などで起こったちょっとした話や、人から聞いた話です。

本編に収まりきらないものを中心に、ピックアップしました。



1:ペットボトルの中には?   2:残弾処理

3:レンジャー訓練の聞いた話   4:梅雨時の糧食

5:62式機関銃にまつわる話   6:アイスクリーム事件

7:レンジャー訓練の聞いた話2  8:虫との格闘New!


 

:ペットボトルの中には?

 演習中での出来事。

 トラックの荷台の中。
 寒いのでストーブをたいて当たっていたのだが、だんだん油は少なくなってくる。
 そろそろ補給しないといけないが、どうもめんどくさい。
 そこへ、下っ端隊員がちょうど戻ってきた。

 「おーいXX、これ」
 下の隊員を呼んで、ペットボトルを渡す。そのなかには、ストーブに入れる灯油が入っているのだが、
 「あ、ありがとうございます!」
 「?」
 そいつは何を勘違いしたのか、蓋を開けて一気飲み。
 「!! ぐぇぇ!」

 「……おい、誰が灯油を飲めってや!」
 「じゅ、じゅーすじゃなかっらんれすはぁ?」

 っていうか、臭いでわかるだろう……?

 その後、その隊員は猛烈に気分が悪くなったらしく(当然か)、演習終了まで衛生のお世話になっていたそうな。

 ちなみに、同様の事案は多数あり。
 モノはちゃんと確認して飲みましょうね。(苦笑

 

:残弾処理

 年度末の恒例行事。

 いわゆる、年度末になると、道路をひっぺがす工事が増えるのと同じで、今年中に処理しなければいけない弾(空砲)を、消化する奴だ。

 演習場に銃を並べて、ひたすら撃つだけ!
 とうぜん、そこらじゅうでばりばりやっているので、やかましいなんてもんじゃない。
 一回耳栓を忘れて、かわりにティッシュを詰めていたが、単なる気休め。
 その日は一日中耳鳴りがして、さんざんだった。



 ……ドラマや映画で銃を人の近くでバンバン撃っているシーンがあるけど、耳栓付けないと難聴確実。(近くの人がね)



 で、それが終わると……残されたのは、空薬莢の山と、ガスで真っ黒になった銃……
 そう、一丁で相当数の空砲を撃つので、汚れ方も尋常ではなく、真っ黒にこびり付いたすすがなかなか取れずに苦労する。



 汚れと油で、今度はこっちが真っ黒け。
 しんどいけれど、武器陸曹の目が怖いので、綺麗に整備します。 まあ、自分の身を守る相棒ですしね。(笑

 

:レンジャー訓練の聞いた話

 一応言っておきますが、私じゃなく、班長から聞いた話です。

 レンジャー訓練での山籠もりの最中。
 もちろん、レンジャーの訓練は相当きつい。
 終わった頃にはげっそりやせてしまうこらいに。



 そんななか、
 夜間偵察の訓練のときに、演習場の中に一台の車を発見した。
 訓練とは関係のない、民間の乗用車。 しかも、なかに男女の気配。

 説明の必要はないでしょう。
『おい、ちょっとこっちに来い』
 あっという間に皆が揃ってくる。
 早速、日頃の訓練の成果を発揮!

 周囲を取り囲んだ後、音を立てないようにそっと忍び寄る。もちろん匍匐前進。
 車に取り付き、窓ガラスから中を覗き込む。

 中で何をやっていたかは割愛。(ご想像におまかせ)

 やがて、男の方が、窓の外に覗く、どうらんを塗りたくった顔をみて、
『うわぁ!』
 車は急発進して逃げて行きましたとさ。

 演習場は立入禁止です。 無断で立ち入ると、こういう目に遭うかもしれませんよ。(笑

 

:梅雨時の糧食

 よく、糧食班勤務になることが多く、そのなかであった話をひとつふたつ。

 生野菜。
 いわゆる、レタスとかキャベツとか、トマトとかですね。
 業者からこいつがとどくと、とりあえず洗剤に浸ける。 農薬やら、虫とかを洗い流すために。
 暫く浸けておくと、付着してる虫とかがふわぁ〜っと離れて行くんですね。
 まあ、普通はそう多くないのですが、
 梅雨時期。
 ヤツらが大量発生してるわけです。
 
 ヤツら=なめくじ

 レタスを扱っていたときのこと、
 あっちもこっちもナメクジだらけ。 やっとの思いで全部取ったかと思い、ズバッと包丁で二分割してみると、あわれ、ナメクジまで(ピー

 もち、そのレタスは即残菜入れに直行させましたが…… 恐ろしくて、その日の野菜サラダは食えませんでした。


 別の時期の話ですが、実際に
ナメクジの千切りサラダが出されたことがあったようです。(合掌

 

:62式機関銃にまつわる話

 普通科(歩兵さん)の主力火器、62式機関銃。
 故障しやすい、弾が詰まりやすい、重く持ちにくいと評判の、こいつにまつわる話です。
 ちなみに一丁……150万円くらいしまする。
 でもね………………んな価値ないっすよ。(苦笑


 故障

 機関銃の屋内射場による射撃の時。
 弾を繋ぐリンクがよく引っかかって、何回も排莢作業しないといけなかった。
 排莢して次弾を装填するには、 を引かないといけないんだけど、
何回も作業してるうちに……………取れた(汗


 バラバラ

 聞いた話ですが、教育隊後期の検定演習中、機関銃持って突撃していたときのこと、
フラフラになりながら敵陣地めがけて突っ込んでいく隊員にひとこと、
「おまえ、それどうしたんか!」
「?」
 見ると、機関銃は銃身だけになっていた。
  (移動時に持つハンドルのところが、銃身に付いてる) 
 後の部品は、突撃中にばらまいたらしい。
 皆で拾い集めるのが大変だったとか……
    ┏━ ←ハンドル
━━━┻■■■■
       └┤┃
こういう感じ↑

 暴発

 幹部候補生の試験でのモルモット(部隊指揮の訓練に於いての部隊役ですね)中でのこと、
珍しく機関銃手やらせてもらったのだけども……
またえらく調子の悪い機関銃渡されて、2〜3発撃ってはリンクが引っかかり、全然撃てずに先へ進む。
 まあそれだけなら良いのだけども……
 首に機関銃をぶら下げて走って移動していたとき、
『ドン!』
 ………………薬室に入っていた空砲暴発
 幸いにも、人の方を向いてなかったから良かったけれど。
 普段はまともに撃てない銃も、移動中には暴発するらしい(汗
 ……危ないなぁ

 

:アイスクリーム事件

 それぞれの中隊には、みんなで使う冷蔵庫が置いてある。
 今は一部屋一台くらいあるけど、昔は当直室あたりに一個だけだった。 当然、皆で共用するのだが、あまりに利用が多いため、人のモノ(ジュース・アイスなど)をかっぱらう隊員も多かった。

 名前を書いていても盗難の効果はないので、なかなか使えないのだが…… 某隊員が、あることを思いついた。
 それは、強面な某陸曹の名前を書いておく、というもの。
 その人のモノなら、盗ってやろうという人間はまずいないから。

 確かに、いい方法だ。
 最初はじつにうまく行っていた。
 とある日、彼はアイスクリームを買いだめしていた。

 でも

  ……
 ぜんぶ盗られた。

 その陸曹に。


 陸曹曰く、

『オレの名前が書いてあるんやけ、オレが食ってええんやろ?  おう、みんなで食おうや!』

 
…………反論の余地無し。


 合掌。

 

:レンジャー訓練の聞いた話2

 これも班長に聞いた話です。

 レンジャー訓練の中には、そこら辺のけものを捌いて食う訓練があります。
 補給無しで独立行動をする為で、訓練では、蛇だとか鳥だとかを使います。

 訓練で使う蛇は山で捕まえ、食べるまで飼っておきます。
 蛇と言っても、可愛いヤツからふてぶてしいヤツまで様々。
 また、鳥(鶏)は朝っぱらに『コケコッコー!!』 とど派手に鳴いてくれます。
 これがまた隊員のひんしゅくを買っていたり。(汗

 そんな蛇の中に、一匹とっても可愛いヤツがいたそうで、レンジャー訓練の隊員のの間で可愛がられていたようです。
 エサをやると、ちょこちょこっと寄ってきたりして、なついていたそうです。
「こいつ可愛いヤツ」 「食べるの可哀想だなー」
 などと言っていたのですが、やってきました当日。

 教官が早速見本を示そうと、
 こともあろうに、その可愛い蛇ちゃんを真っ先に剥いてしまいました。(汗

 
わざと

 カチーンと来た隊員さんは、一番ふてぶてしい蛇を一気に剥いてしまったとさ。(汗




 次いで鶏。
 コイツは、クビをちょっと切って、逆さに吊し、血をぬく作業をまずします。
 クビを切り落とすわけではないから、失血死するまでは生きてます。
 鶏を吊し、数時間、
 数羽の鶏の中、
 
 そろそろか? と思って様子を見に行くと、
 一羽だけ、血を抜かれてるのにも関わらず、
『こけーーーーーーー!』
 と、わめき散らす、とっても元気なヤツがおりましたとさ(笑



 すみません、落ちはないんです(汗

 

:虫との格闘

 演習に付き物なのが、虫。

 蚊、ブヨ、虻、蠅など、爆音とともに突っ込んでくる彼等には、とっても手を焼きます。
 特に夏の夜は悲惨、虫よけスプレーがなかったら、蚊に刺されまくって凄いことになります。



 まずはスタンダードな 蚊

 ある演習のとき、夜間の歩哨の訓練をやりました。
 歩哨というのは、一定の所を見張っている者のこと。 敵に気付かれないよう、草木で擬装して、音も立てないよう動くことも出来ません。
 月明かりの夜、じいっとしていたところ、……ヤツらが寄ってきました。

 蚊…… それも複数匹。

『うをーー、どっか行ってくれ!』 という心の叫びも届かず、耳元で蚊の多重奏を聞かされるのは、まさに地獄です。
 もちろん、ばっちり刺されました(涙



 ついでブヨ。

 こいつに刺されると、ハッキリ言ってとんでもなく腫れます。
 手を刺されるとドラえもんの手、足を刺されると見事な大根足。

 こいつの被害が多かったのが、野外炊事の時でした。
 雨が降って乾ききらないところに炊事車と水トレーラーを設置して、演習部隊の為に飯を炊くんです。 もちろん、こちらも炊事と言えど、状況下(演習中ってことです)気を抜いてヘラヘラやってるわけじゃないっす。

 でも、休憩や仮眠くらいは取ったりします。
 その時は、泥沼での作業で半長靴も靴下もびしょぬれで、脱いで乾かしていました。
 そして……
 メチャメチャ刺されました。 手といい足といい、凄いことになりました。まさにドラえもんの手……

 それと、用足しの時もまた、たまらなかったですよ。
 演習中にはトイレなんてないですから、円ピ(シャベル)を持って穴を掘り、そこに用を足して埋めるんです。
 当然、用を足しているときは無防備……

 正直、辞めたくなりました……



 最後に虻。

 これに刺されるとかなり痛いです。 しかし、私自身は刺されたことはありません。
 しかし、その為に用心をしなければならない……


 演習場で宿泊するための廠舎というものがあります。
 (かなりぼろっちい)
 ある演習の時、そこで休んでいたところ、ぶーんと入り込んできた虻。
 すかさず班長は動きました。

 バシッ!
 見事に叩き落としました。
 その後、

「安楽死!」
 と叫ぶやいなや、半長靴で踏んづけて一回転。

 ええ、もう跡形もなくなってました。(合掌  

 


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