戻る
キャンディーちゃん!?
絵師:リンリンさん
作K



 大きな鏡台と洋服のたくさん詰まったクローゼット。 淡いピンク色のカーテン、そのカーテンを透かして入り込む朝日が豪華な 少女趣味の部屋の中にさし込んでいる。
 そしての部屋の奥にある天蓋付の豪華なふかふかなベットの中からかわいい寝息がしている。
 その部屋にの窓の反対側にあるドアが開きメイドの格好をした女性が入ってきてベットの所に歩み寄った。
「朝です。起きて下さい」
とメイド姿の女性はベットの中に埋もれて寝ている人物に声をかけた。
「んっんー?」
とベットの中から高く澄んだ声が聞こえた。そしてベットの中から顔が出した。そして上半身を起こしベットに腰掛けた。
「んー?。ここは・・・何処?」
とベットに腰掛けてたままキョトンとした表情で周りを見まわす美少女。
 そう、ライトブラウンの髪を肩上で切りそろえクリクリっとした瞳。色白の肌に華奢だけれど しなやかそうなスタイル。寝起きなので髪に寝癖があるが、それさえ彼女をかわいく見せている。 少女はまさしく美少女だった。
「さあ、ベットから降りてこっちにきて下さい」
とメイド姿の女性は少女に鏡台の方へ呼んだ。
 少女はベットから降りたが、その場で立ち止まってしげしげと自分の下半身を見つめた。
「エプロン?、スカート?」
と少女は口にしてキョトンとしている。そう、その少女もダークブルーの服に白のエプロン姿。つまりメイド姿だった。
「さあ、こっちです」
 メイド姿の女性は、キョトンとして立ち止まっている少女の後ろに回って少女の肩を押して鏡台の前に来させた。
「ここに座って下さい」
とメイド姿の女性に促されるままに少女は鏡台の前に座った。今は鏡には布のカバーがかかっているので 少女は目の前の布を見つめる事になっていた。
「髪をとかしますから」
と言うとメイド姿の女性は少女の髪を整えている。
「んー、他人に髪をとかされるのは・・・。てっここは何処?」
とは少女。メイド姿の女性は黙って少女の髪をとかし終わると鏡にかぶっていた布をはずした。
「はい、準備完了です」
 メイド姿の女性は少女の後ろにまわり肩に手を置いて少女と鏡を正対させてそう言った。
「これって・・・、鏡だよね?」
 鏡をのぞみこみながら少女は言う。メイド姿の女性は黙ってうなずく。
「なっ何で俺がかわいい女の子で、しかもメイド服?」
と、かわいい澄んだ声で言う少女。
「さあ、ご主人様がお待ちです。キャンディーさん」
と言ってメイド姿の女性は少女「キャンディー」の手を引いて立ちあがらせた。
「キャッ、キャンディー?。俺が?。なっ何なんだ。俺は知らないところでメイドの格好でいて・・・、女の子になってて。何なんだいったい」
 キャンディーはメイド姿の女性に手を引っ張られながらそう言った。そうすると メイド姿の女性が振り向いてキャンディーに言った。
「メイドはお嫌いですか?」
 そう聞かれてキャンディーは
「メイドは嫌いじゃないけど・・・。逆にどちらかと言うと個人的には好きな方かな?」
「それなら、よろしいではないですか。さあ、お仕事ですキャンディーさん」
 そう言われてキャンディーはつぶやいた。
「よろしくはないと思うんだけど。でも、まあこんなかわいい女の子になってしまうなんて・・・ ちょっと嬉しいかも。でもキャンディーか・・・もうちょっとマシな名前が欲しかったゼ・・・」





[いいわけ]
理由無し、シチュエーションのみの話です。自分がこんな目にあったら困るけど、チョット嬉しいかも・・・。 なんて考えてしまう私でした。
「K」1999.8.23.
k1999@mail.goo.ne.jp
戻る