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Radio PATLABOR 2000

 こちらは特車二課第二小隊通信室です。当局からはパトレイバーをはじめ、ゆうきまさみ作品、押井守作品等に関する、様々なことについてを話題にして番組を放送していきます。パーソナリティーは泉野明さんと篠原遊馬さんでお送りします。


------2000年 10月 10日放送・第1回------

野明:うわ!!なにこれ〜。ホコリだらけじゃない。
遊馬:あ〜あ。マイクからなにからなにまで、すごいなこりゃ。俺、やだよ。こんなところでやんの。知〜らね。
野明:ああ、ちょっと、あすまぁ〜。手伝ってよねぇ。
遊馬:あと頼むわ。
野明:ああ、もう。遊馬のバカぁ!

遊馬:お、すっげ。綺麗になってるなってる。
野明:ふ〜んだ。
遊馬:まぁまぁ。俺が悪かったって。俺も手伝うからさ。
野明:もう遅い!!ほとんど終わっちゃったもん。
遊馬:君ね。もんはやめなさい。いい歳なんだから。今年でいくつになるよ。
野明:そういう問題じゃないでしょ。
遊馬:ああ、そう。そういう態度を取るの。せっかくいい話を聞いてきたのになぁ。
野明:・・・ふん。そんないつものテには乗りませんよ〜っだ。
遊馬:まじで怒ってる?
野明:怒ってる。
遊馬:ああ、もうだいたい突然再開しようなんていう悪徳ディレクター綾瀬が悪いんだぜ。
野明:そりゃそうだけど・・・
遊馬:な、俺も悪かったけど、もっと悪いのは綾瀬だ。
野明:分かった。
遊馬:それでな・・・
野明:・・・。
遊馬:ん、どした?
野明:な〜んか、いつも通り丸め込まれた感じ。
遊馬:まぁ、気にするなって。

野明:さて、みなさんお久しぶりです。
遊馬:どのくらい久しぶりかって言うと・・・この番組だと2年ぶりぐらいか?
野明:もうそんなにたったんだっけ?
遊馬:おまえ、そりゃそうだよ。今年はもう2000年なんだぜ。
野明:そう。そうだよ。私の活躍する時がやっと追い付いたってわけだ。
遊馬:もう、ほとんど過ぎちまったけどな。
野明:また、そういう。
遊馬:ところでさ、2年前の番組でどういう話題をやってたか覚えてるか?
野明:え〜。え〜っと、なんだっけ。
遊馬:おまえ、ほんとにもの覚え悪いのな。
野明:ほっとけ。
遊馬:あれだろ。プレステでパトレイバーのゲームが出るとか出ないとか。話題になったろ。
野明:ああ、はいはい。思い出したよ。うんうん。そういうことあったあった。
遊馬:あの時は、いつ発売されるんだか分かったもんじゃなくって、信ぴょう性も薄かったんだけどさ。
野明:そういえば、あのゲームの話し、どうなっちゃったんだろうね。
遊馬:お、おま。知らないのか?
野明:え、なにを?
遊馬:今年の11月、ついに発売になるんだぞ。パトレイバーのゲーム!
野明:・・・・・ええ〜〜〜〜!うっそ!!!!!!!
遊馬:ホントだよ。ほら、バンダイビジュアルのサイトにも掲載されてるんだから。
野明:ああ、ホントだ。ホントだよ。
遊馬:どうやら、あれからスタッフも総入れ換えで、作り直したみたいだぜ。
野明:あ、製作が Production IG になってる。
遊馬:そうだよ。このスタッフ陣営を見れば、おのずとゲームのクオリティの高さが分かるってもんよ。
野明:うわ〜、これは楽しみだねぇ。
遊馬:ま、あとは11月30日に予定通り発売されるか・・・ってのが問題だけどな。
野明:ふふふ。楽しみ。またイングラムに乗れるんだ。
遊馬:あれ、おまえもういいんじゃなかったっけ?
野明:何の話?
遊馬:ま、いっか。

◆◇◆ 次回予告 ◇◆◇

ついに発売されることになった『PATLABOR the GAME』
次回からはその詳細に迫って行くことにする
また、ラジオドラマ(執筆:雁田狼氏)も放送開始。
お楽しみに。

------2000年 10月 25日放送・第2回------

遊馬:あ、おい。野明。ちょっと。
野明:ん!・・・なんだよ、遊馬。
遊馬:シゲさん、見なかった?
野明:ハンガーにいないの?
遊馬:それがさぁ。居ないんだよ。
野明:じゃぁ、冷蔵庫は?
遊馬:居なかった。
野明:それじゃ、私は、お・て・あ・げ。
遊馬:あ・・・・っそ。
野明:なに、急用なの?
遊馬:いや、それほどのこおtじゃないんだけどさ。
野明:ふ〜〜〜ん。怪しい。
遊馬:怪しく無い怪しく無い。
野明:ほんとう?
遊馬:怪しいのは、シゲさんの方だよ。
野明:へ。どういうこと?
遊馬:最近さ。土曜日の深夜になると、どこへいくんだか整備班が誇るスーパーチューンバイクで・・・
野明:ああ、あのカブね。
遊馬:・・・。バイクで、夜の都心へ消えて行くんだとさ。
野明:なにしに・・・?
遊馬:分からん。
野明:分からん・・・って、そこまで言っておいてそれはないんじゃないの〜。
遊馬:いや、知らんものは知らんのだ。
野明:何しに行ってんだろう。
遊馬:気になるんなら、調べてみりゃいいんじゃないの?
野明:ふ〜〜〜ん。そういうことか。
遊馬:なんだよ。その顔。
野明:遊馬は、そうやって私に調べさせようと思っているわけでしょ。
遊馬:ぎく。
野明:ま、遊馬が夕飯奢ってくれるって言うなら、調べてあげてもいいんだけどね〜。
遊馬:お〜ま〜え〜な〜。
野明:じゃ、やめる?
遊馬:わかったわかった。俺が一緒に調べてやるよ。
野明:最初ッから、そうやって素直に言えばいいのに。
遊馬:うるせ!

特別ラジオドラマ
クラブマン・ブルース 〜 前編 〜
執 筆 : 雁 田 狼

 降り続く雨は、煙のように辺りを包んでいる。

 視野の両側を土の壁に挟まれた、奇妙な通路で、太田巡査が操縦するイングラム2号機が猛っていた。

 ゆるい傾斜のついた資材運搬用道路の先は、雨のせいでグズグズになった埋立途中の泥沼になっている。二課{ルビ・ウチ}のイングラムには、ちとキツイ現場だ。その途中に、焦茶色に塗られた4脚のレイバーがいる。

 『メインバッテリー、テンション落ちてます。限界ですね』
 『太田クン聞こえた? 一度下がってちょうだい』
 『しかし、ここで取り押さえんことには!! 増援はまだですかッ!!』
 『先の泥濘地で動いたらすぐにバッテリー上がっちゃいます!! 足回りも心配ですし、増援を待った方が得策ですよ!!』
 『それで逃がしたら元も子もないだろーがッ!! タダでさえ敵の方が有利なんだぞッ!!』
 進士と熊耳の制止、太田は聞きそうにない。まったくもって、やれやれだ。マイクを取り、隊内無線で2号機を呼び出す。

 「あ〜、太田。張り切るのもいいが、程々にな。泉たちもこっちに向かっているし、第一小隊も新木場を出たそうだ。いくら奴さんでも簡単には逃げられやしないよ。今は待て」
 『わ、わかりました。2号機転進します』
 「はいはーい、ごくろーさん」
 後退でいいって。軍隊じゃないんだから。ガニ股で太田そっくりに下がってくるイングラムを見ながら、そう思った。最近は力が抜けてて、いい感じだと思ったんだがな。
 熊耳が車外スピーカーで、投降勧告を出している。リボルバーカノンで牽制しつつ、2号機が後進、停止した。目標のレイバー、篠原製FTV−97EX、通称“クラブマン・ハイレッグ”に、動きは無い。

 トレーラーから電源ケーブルの束を持って、進士が走るのが見えた。あーぁ、泥まみれになっちゃうよ。部下の不幸に思いを寄せながら、俺は煙草に火をつけた。煙がゆっくりと渦を巻く。マイルドセブンも味が落ちた様な気がするなぁ。そろそろ変え時か、な。

 半分ほど吸い終えたとき、指揮車無線の隊内呼び出し音が鳴った。煙草をもみ消し、交信スイッチを入れた。返す刀、といっても細腕だが、マイクを取る。
 『こちら第一小隊、南雲です』
 お、しのぶさんだ。いやはや、なんともいいタイミングだねぇ。
 「第二小隊後藤です。木更津はお疲れさまでした」
 『何言ってるの、うちが行ったのは新木場よ。そちらの状況は』
 「あ、そうそう、そうだったね。最近物覚えが悪くってさぁ。こっちは1号機待ちで太田が孤軍奮闘ってところ。早く増援が欲しいよ」
 『今首都高を降りたところ。あと20分程で着くと思うわ』
 「はい、心よりご到着されん事を、お待ちしております」
 『はいはい。交信終わり』

 マイクを支持架にかけて、胸ポケットから煙草を取り出す。最後の一本だ。ついてない。待機任務中は外出もままならないし、二課は喫煙者が多くないから、おすそ分けを願うこともできないし。
 あ、篠原が吸ってたかな。勤務時間中は吸ってるのを見たこと無いしなァ。今は持ってるかな、ないだろなァ。セブンスターかハイライトだったっけか。  最後の一本に火を着けて、肺の奥まで一気に煙を吸い込んだ。空になったパッケージを左手で弄んでみる。叩いたところで煙草が増える訳もない、か。

 窓の外に目をやると、太田の2号機がレイバー強奪犯操るクラブマンに正面を向け、CHP射撃姿勢のまま立っている。2号機の後方10mには進士のレイバーキャリア。

 熊耳の警告は続いている。クラブマンが動かないので、効果はある、様だ。
 『進士ぃ、まだ充電できんのかぁ!!』
 あれま。無線使えよ。外部スピーカーで何を言ってんだか。あーぁ。
 『まだテンションが低すぎます。あと4、5分、時間をください』
 進士まで。
 『そんな悠長なことを言って目の前の敵を捕り逃しちまうのかッ!!』
 『ですが、太田さん』
 なんだかねぇ。っとに、血管切れるぞ、太田。
 『えぇい、もう待てん。ぬぅおりゃぁぁぁぁ』
 2号機が肩をいからせながら前進しようとする。まったく何を考えてるんだか。直情径行というか、猪突猛進というか。俺の立場上、止めねばならんよなぁ。
 最後の1本を灰皿でもみ消し、マイクの出力を外部スピーカーに切り換えて、右手でマイクを取る。
 「あ、あ〜、太田巡査。射撃準備、発砲しばし待て!!」
 突進姿勢のまま、唐突に2号機が停止した。ピンと張り詰めた電源ケーブルが、ドポンと音を立てて、雨でぬかるんだ地面を打った。

後編へつづく


野明:えっと、ここは・・・四ッ谷?
遊馬:確かこのへんの角を曲ったと思ったんだけど・・・
野明:ああ、遊馬・・・遊馬!!
遊馬:あ、シゲさん。って、おい。あの横にいる女性は。
野明:見たことない人。だれだろう。
遊馬:なにか話してんだけど、聞こえないなぁ。
野明:あ、あの建物に入って行くみたい。
遊馬:おい、行くぞ。
野明:ええ、ちょっと待って。
遊馬:文化・・・放送?
野明:ここって、ラジオ局じゃないの?
遊馬:ああ。
野明:シゲさん、こんなところでなにしてんだろう。
遊馬:・・・怪しい。

◆◇◆ 次回予告 ◇◆◇

予告にあった『PATLABOR the GAME』の詳細はどうなったのか!!
次回も乞う御期待。
ラジオドラマ(執筆:雁田狼氏)後編もお楽しみに。


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作成者:綾瀬ヒロ (AYASE Hiro)
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