コンピュータで音を作る - 基礎知識(3) コンピュータで波形を扱う

コンピュータでは以下のようにして音を扱います。
sampling method
コンピュータは「デジタル」機器ですから、中間の値を四捨五入して認識してしまいます。コンピュータに音を取り込むことをA/D変換(アナログをデジタルに変換)、コンピュータから音を発するときはD/A変換といいます。コンピュータで音を出すときは、例えば1/44100秒ごとに強さを変えてスピーカーに電気信号を流すわけです。
その結果、コンピュータで作られた音は上の図の縦横の線に沿った、紫色で示したような波形になります。実際の波形は紺色で示したものですから、当然違いが生じます。
ですから、「縦横の網をもっと細かくすればいいのでは?」ということになります。当然実際の波形とコンピュータで作られた波形の違いが小さくなりますね。
コンピュータ以外の分野では現在次のような音質のものが使われています。
サンプリング(量子化)周波数サンプリング(量子化)ビット数モード
CD44100Hz16bitステレオ
DAT 32000Hz,
44100Hz,
48000Hz
16bit,
12bit(32000Hz)
ステレオ
MD44100Hz4bit(圧縮)ステレオ
これらは人間の耳の感度や、商業的な問題から決まったものです。最近の技術の進歩により、さらに音質のよいものも現れてきています。
ところが、音質をよくすると必要とするメモリやファイルのサイズも増加します。
graph of file size
CDの音質で長時間音楽を録音すると、たちまちハードディスクはいっぱいになってしまいますし、メモリも足りなくなるかもしれないわけです。
この問題を解決するために、いろいろな圧縮方法が考案されています。
また、インターネットでは「ストリーミング技術」、すなわち長時間の音楽を少しずつダウンロードしながら再生する技術が開発されており、RealAudioなどがこれに対応しています。
また、人間の耳の感度に合わせ、聞こえない音は取り除き、影響の大きなところだけを残すことでデータの大きさを圧縮する「MPEG-2 Audio Layer-III」は今後Windows98に標準搭載され、一般的になることでしょう。この方式はDCCやMDなどの圧縮方法を発展させたものでもあります。
MPEG圧縮ドライバは以下の製品に同梱されています。
Internet Explorer 4.0
Microsoft Netshow
これらのドライバの供給元です。高音質のドライバはここから購入する必要があります。
Fraunhofer-Gesellschaft IIS

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